マット・トロイヤー著 アナクア特許分析ディレクター
以下の内容は、ANAQUA Acclaim IPから導かれた米国の特許分析概要となります。 2017年は352,585件の特許付与がありました。これは、2016年と比較して5.4%増加をした形となり、特許付与が本質的に横ばいになっていた過去3年間の傾向を反転する形となりました。 しかし、公開されている2017年の米国での出願数を見てみると、374,731件となり、出願自体は2016年と比較して7,000件以上減少をしている形となります。 2017年の特許付与件数は急増加する一方で出願数に関しては、過去数年同様に減少傾向が引き続き見られました。この流れは、USPTO側の未処理案件が減少し、減少する特許申請数の中、公開特許数も減少するという傾向が、今後も継続して見られる可能性を示唆しています。 昨年も話題となっていましたが、出願数減少の原因となる要因は、特許所有者がより賢明な考え方のもとに、さらに有用な特許を申請するという手法を取り始めている、という事です。 これらの出願は、特許ポートフォリオが製品そしてそのロードマップの保護を行ったり、防衛的な役割を果たしたり、あるいはライセンシングや売却、製品化などにより利益を獲得するための戦略に沿った形をとっています。 また、特許取得者を見ると、取得リストの上位にある人物達が市場を動かしていることが浮かび上がります。今年度上位25 名の特許取得者が約6万5,000件以上の特許を取得しており、これはUSPTOが付与した全特許の18% 以上を占める形となります。 そして長年にわたるイノベーターであり9,000件以上の特許を所有するIBMがトップを走る形となっています。また今回は初めて特許権所有者が9,000件という特許障壁を突破した年でもありました。 過去15年のスパンで見てみると、IBM はUSPTOがその期間に付与した全特許の1% 以上を取得しており、このことはIBMがいかにR&Dそしてイノベーションに力を注いでいるかを示しています。 コンピューティングやデータ処理が引き続き特許技術の主流となることが予想される一方で、機器・デバイスツールやハードウェア、装置、食品・飲料生成等の他の分野にも興味深い先進的な動きが見られます。イノベーションは、ハイテク技術やバイオ技術だけでなく、幅広い分野にまたがり発生しています。 今後数年にかけて興味深く見るべき傾向は、新出願で何が起こるかということです。 特許申請の数がこれからも右下がりで減少をする傾向になるとしたら、それは賢明な申請戦略(スマートな特許申請戦略)が原因なのか、あるいは特許に対する重要性自体が低くなるというさらに大きな流れが起こるのか?-時間の経過と共に明らかになる事ですが、昨年見られた事も少なからず流れを特定し始めています-特許権所有者はさらに多くの情報を得たうえで、「ビッグデータ」分析から取得した見識に裏付いた申請や更新の決断を下し始めています。 企業は製品・プロダクトの保護力を高め、優れた防衛ポジションに立たせ、ライセンシングや売却の可能性も秘めた密度の濃く高いクオリティを持った特許ポートフォリオを構築することにフォーカスを当てていく事になるのではないでしょうか。 インフォグラフィックには下記の内容が含まれます: (米国PTOからの情報・英語となります)