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商標ポートフォリオ管理をソフトウエアで最適化する5つの方法

商標管理
Trademark Portfolio Management Software - 5 Benefits

企業のブランド保護の最適化実現に商標ポートフォリオ管理ソフトウエアがどのように役立つのか、商標専門家の具体的な洞察もあわせてご紹介します。  

商標ポートフォリオ管理ソフトウエアを使用すると、事業チームとのコラボレーションが強化され、製品の市場投下に向けてより迅速にブランディング計画が構築できるようになります。また、模倣品のリスクやそれらに対するアクション、商標に関連する費用の予実管理などを可視化して、自社の商標ポートフォリオに関するさまざまな観点からのより優れたグローバルな洞察を得ることも可能になります。そして勿論、チームが行わなければならない人的作業を減らすのにも役立ちます。 

商標ポートフォリオ管理ソフトウエアが業務を最適化して生産性を高める支援となる5つの点を紹介します。

  1. 社内外の関係者と効果的に協働してブランドに対する保護力をグローバルに強化

  2. 自動化や各種モジュール統合型システムを活用して生産性と集中力を飛躍的に向上

  3. 模倣品対策の取り組みを追跡・報告

  4. 更新費用の支払いとプロセスを合理化してリスクを軽減

  5. 製品およびブランドのポートフォリオデータを連携してブランドを効果的に管理

 

1. 社内外の関係者と効果的に協働してブランドに対する保護力をグローバルに強化 

さまざまな事業部門、研究開発、マーケティングなどの各チームと効果的に協働し、グローバルにブランドを保護しながらブランド力を高める取り組みは十分に行われていますか。調査、クリアランス、新ブランドの立ち上げ、または既存の商標の更新要否判断について、どのようにすべての関係者に情報を共有すればよいでしょうか。社内外にまたがる複数のビジネスパートナー、そして、世界中のさまざまな事業部門に対して一貫した正確な商標ポートフォリオ管理が求められる時に直面する困難な課題に、どのように取り組めばよいでしょうか。

「商標に関係する知財チームは、あらゆる案件情報管理への対応、マーケティングチームとのコラボレーションや計画の追跡、ユーザーごとが持つ情報の把握、ライセンシーによるブランドの使用状況の確認、更新期限管理を支援するソフトウエアが必要です。」

コーサーチ(Corsearch®)
カスタマーサクセス担当シニアバイスプレジデント
バーブ・バロン・ケリー(Barb Barron Kelly)

商標管理ソフトウエアを利用すると、次のようなことが可能になります。 

  • 複数のチームとのコミュニケーションを容易にして、費用、期限、その他ニーズに合わせて設定されたパラメータを反映した製品やブランドのレポート作成そしてその共有 
  • 製品チームやマーケティングチームから知財部へポータルを介した調査依頼  
  • 一元化されたプラットフォーム上で外部事務所とのコラボレーションや外国出願を情報セキュリティが安全な環境で実行 
  • 研究開発チーム、プロダクトチーム、ビジネスチーム、法務、マーケティングなどの各チームがそれぞれの観点から商標ポートフォリオの状況を確認

Trademark Portfolio Management

図1:AQX®商標管理:費用、期限、その他のパラメータを反映した製品・ブランドのレポート共有例。

2. 自動化や各種モジュール統合型システムを活用して生産性と集中力を飛躍的に向上 

案件情報管理、調査やクリアランス、繰り返し発生するタスクを手作業や人的対応で行うことがチームに余剰な負荷をかけていませんか。Excelシートや複数のツールを使用してプロジェクトの管理、タスクの優先順位付け、重要な期限の追跡を行っていませんか。

案件情報管理の自動化に加えて、文書や電子メールのやり取り、外部事務所からの更新情報管理、費用情報などを一元管理するシステムを備えた商標ポートフォリオ管理ソフトウエアを活用することで、次のことが可能になります。 

  • 繰り返しのタスクや手作業によるデータ入力に費やす時間を削減し、戦略や権利行使などビジネスに対して付加価値の高い活動に業務の注力分野を移す 
  • 自動化された業務フローやリマインダーアラートを活用して期限管理を効率化
  • PTOデータや世界の公開データの自動同期と検証機能を活用して書誌データのデータ品質を向上 
  • 文書管理システム上の文書と自動同期される文書で他チームと共同編集を実行 
  • 商標調査活動を一元管理

「Reebokは、すべての商標クリアランス業務とレポートにAQXを活用しています。メールやExcelを使う形から、事業部の担当者が直に記入する完全に自動化された依頼フォームを使う形に移行したところ、そこからすべての必要な情報がまとめられるようになりました。こうした情報は、「この名称を調べたい」というような依頼メールが送られてくるだけの場合には、必要な情報を入手するのにすら手間がかかるものです。 調査を進めるのに依頼の詳細を理解する追加のやり取りも必要な場合が多々でした。すべてが自動化された今では、過去に実施したすべての調査記録までも、システムで検索して照合できるようになりました。」

リーボック(Reebok)
知財担当ディレクター兼シニアカウンセル
ウィル・フェーダーシュピール(Will Federspiel)

3. 模倣品対策の取り組みを追跡・報告  

模倣品の監視と報告は最適化された形でタイムリーにプロセスが実行されていますか。EU当局が2021年に押収した模倣品の数は前年比で31%増加し、米国裁判所に対する模倣品の申し立ては過去5年間で3倍に増加しています。*出典1 1 

商標ポートフォリオ管理ソフトウエアは、模造品対策をより効果的に管理するために、ダッシュボード機能やレポート機能を活用すると次のことを可能にします。 

  • 侵害や模倣の可能性のある製品、ライセンス活動、および対策の社外活動に関する、グローバルな観点からの情報をタイムリーに入手 
  • 係争・訴訟サポートを使用して模倣品を追跡、訴訟問題と相互参照  
  • ポータルアプリを活用して外出先から商標権侵害の可能性を報告

先述のReebokのウィル・フェーダーシュピール氏は、AQXがリーボックの模倣防止活動にも活用されていることを語っています。「AQXのレポート機能をとても気に入っています。ビジネスパートナーに対して、模倣問題をタイムリーに報告することが出来るのです。 多くの模倣品が出回っている事実が的確に示せることでビジネスパートナーの判断もタイムリーに下せるのです。」 

4. 更新費用の支払いとプロセスを合理化してリスクを軽減  

商標の更新登録業務をグローバルに管理するプロセスはチームの業務過多を招いていませんか。各国の更新期限、手数料、支払い方法をどのように把握していますか。商標ポートフォリオ管理プラットフォームを使用すると、次のことが可能になります。  

  • 期限日から支払い完了までの支払いフローを完全に可視化 
  • 更新期限をむかえる商標の数、予想される費用、管轄法域などのデータを表示、今後の更新を確認して計画を構築 
  • カスタマイズ可能な自動業務フローを使用して適切なチームメンバーに自動でタスクや承認ポイントを割り振り、承認や意思決定の流れを簡素化 
  • ブランド、市場、製品ごとに予算を設定、ダッシュボードで予算と支出を一元追跡・管理 
Trademark Portfolio Management - Renewal Trends

図3: 関連レコード(関連情報)、期限日、PTO文書などのデータを一画面に表示して情報にもとづいた更新の意思決定を容易にする例

5. 製品およびブランドのポートフォリオデータを連携してブランドを効果的に管理

 製品、ブランド、デザインなど、さまざまな観点から商標ポートフォリオを確認・分析・報告できていますか。意思決定プロセスは、効率的で標準化されていますか。ポートフォリオデータを最適に管理できるソフトウエア・プラットフォームを活用すると、次のことが可能になります。 

  

  • 商標やブランドの全体像を製品情報や特許データと連携した形で把握
  • インタラクティブなダッシュボードを使用してさまざまなブランドのパフォーマンスを一つの管理場所から把握
  • 外部事務所のパフォーマンスや費用を追跡、業務負荷を最適化  
  • 技術、製品ライン、事業部門、またはその他の要因別に現在の支出を確認、予算と照合して追跡 

Trademark Portfolio Management Software - AQX

図4:AQX商標管理を利用して、商標やブランドの全体像を製品情報や特許データと連携した形で把握する手法例

 

まとめ:AQX商標管理によるブランドの保護 

商標ポートフォリオの管理をソフトウエアで実行することは、チームそして企業のブランド収益化と保護にとって、多くの点で変革をもたらす可能性があります。アナクアのAQX商標管理ソフトウエア・プラットフォームは、商標のライフサイクルを網羅した総合的なアプローチを採用しており、業務や管理の各段階における可視化や最適化を実現する支援を提供します。AQXの自動化機能、ポートフォリオ管理機能、費用管理機能は、組織が商標に費やすリソースから最大の価値を生み出す支援を提供しています。 

「知財そして商標を扱うチームは、さまざまな角度から自社の商標ポートフォリオを精査・分析する上で、さまざまな課題を抱えていると思います。インタラクティブなHyperViewTMダッシュボードを備えたAQX商標管理は、チームが業績評価指標、知財予算・支出を追跡するのに役立ちます。また、ブランド、商標、国別出願の階層を表示そしてレポートすることも可能です。商標にとって重要な情報やレポートをまとめて確認することは、同じポートフォリオに対して異なる視点を得るための新しい扉を開くことに繋がります。」

アナクア
欧州セールス代表兼シニアディレクター
オリヴィエ・ユック(Olivier Huc)

知財総合管理ソリューションAQX®について

アナクアの知財管理プラットフォームは、独立した市場調査機関による報告書ハイペリオン グローバルパートナーズ (HYPERION GLOBAL PARTNERS)によるハイペリオン ベンダービューレポート (Hyperion VendorView™ Report)で、知財管理システム分野において高度に革新的なソリューションを市場に提供し、業界でリーダー的存在のポジションにあると評価を受けています。製品に関するお問合せやデモをご希望の方は、お問合せフォームまたはContactJapan@anaqua.com からお問合せください。
 

 

参考資料: 

出典資料:

  1. Economic Uncertainty, Cautious Filings, Increased Fees: Trademark Trends to Look Out for in 2023, World Trademark Review, Dec 2022 
  2. World Intellectual Property Indicators 2022 
  3. World Trademark Review Special Report 2023: Anti-Counterfeiting Strategy Playbook